「ゲド戦記 1 影との戦い (ソフトカバー版)」のカスタマーレビュー
骨太な神話
主人公は魔法使い(になるの)だが、いわゆるファンタジー的な(夢のような、わくわくする)雰囲気の作品ではない。
古代のような、西洋風ではあるがどこだかわからない世界が舞台であり、その世界では魔法が重要な要素である。「魔法」もハリー・ポッターの魔法のような、夢のような便利なものではない。ものの本当の名を知ることが魔法につながるという言霊の世界であり、魔法使いであることにも賢明であることが求められる。
才能に恵まれたゲドは、貧しい育ちへの劣等感や、何よりも若さから傲慢になり、取り返しのつかないことをしてしまい、「影」に追われることとなる。絶対にかなわないと思われる「影」から逃げるゲド。しかし、どんなに逃げても「影」からは逃げられない。それは自分の「影」なのだから…。必死で「影」から逃げるゲドに恩人オジオンの助言は意外なものだった・・・。
向かい合うことを避け、逃げたいものが誰にでもある。苦手なこと、苦手な人、現実的な問題など・・・。そういうものについて何かアドバイスされてもなかなか実行できないと思う。しかし、この本を読めば、この本のゲドの絶望的な勇気を思い起こせば、立ち向かえるのかもしれない、逃げようと思わなければ相手の正体が意外に大したことないことに気づけるかもしれないと思う。
それほどまでの名作なのか・・・、次に期待したい。
ジブリ映画「ゲド戦記」を観て、一気に興味が増してきて、原作一巻であるこの「影との戦い」を読んでみたが、正直、普通に読んで・・・、そのまま終わってしまった。
特別、つまらないわけじゃないが、かといってここまで名作扱いされるのが、ちょっとわからない・・・。
宮崎駿監督は、これを常に枕元に置いて、何度この本に救われたか分からないとさえ、語っていた。
とりあえず、三巻までは、読むつもりなので、次の巻に期待したいです。
自分の人生にひきつけて
本書を読むことで得られるのは,ファンタジーを楽しむ,というのではなく,自分自身を振り返る,という少々苦い体験ではあるまいか.とくに「影との戦い」は,この点,多くの人の共感を得そうである.「少々苦い体験」であっても,不快なものではない.全巻の通読がかなわないとしたら,私はこの「影との戦い」の読了を迷わず薦める.
惜しむらくは,訳文にリズム感の欠けるところであろうか.ただ,これには感じ方に個人差があるかもしれない.
ゲドの誕生
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ゲド戦記五部作の第一作です
大賢人ゲドのこどものころが書かれています
大賢人もこどものころは自尊心が強い普通の人間であったことがわかります
書きすぎない
やたらと説明しない
グインの筆の力に脱帽です
名前の重さ
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指輪、ナルニアを経て、やっとゲドにたどり着いた。日本ではすべて原題とは別の名前をつけられた物語たちだ。「指輪の王」「ナルニア年代記」「アースシー」と名付けられるよりも、取っつき安かったと実感している。
すべてのものに名前があり、名前のもつ重さがまざまざと描かれる世界だ。ファンタジーが世界を動かせる力を持つ。こんな世界観が素晴らしいと思う。すべてがこれから始まるのだ。